どちらもカードを使うキャッシングなので、このクレジットカードのキャッシングとカードローンは混同されることも多いですが、実は色々な違いがあります。
ここではこの2つの違いについて、詳しく説明していきます。
クレジットカードのキャッシングとは?
クレジットカードのキャッシングは、クレジットカードさえ所持していれば、特に申し込みをしなくても利用することができます。
ただし、キャッシング枠がある場合に限ります。このキャッシング枠はそのクレジットカード全体の総枠の中の一部で、独立して設定されている訳ではないので、その分までショッピングで利用している場合にはキャッシングは利用できません。
分かりやすく実例を挙げてみると、総枠が50万円のクレジットカードで、そのうちのキャッシング枠が20万円だったとします。
この例では、50万円まではショッピングで利用することができるので、40万円分のショッピングを行ったとすると、キャッシングに利用できるのは残りの10万円分だけです。20万円のキャッシング枠の部分より、ショッピングでの利用の方が優先されます。
逆に先に20万円のキャッシングを行った場合、ショッピングで利用できるのは残りの30万円分ということになります。
キャッシング枠がないケースもある?
このキャッシング枠はクレジットカードを作ると、特に希望をしなくても付いてくるものです。不要な場合は申し込み時に希望しないという欄にチェックすると付いてきません。
または利用開始後にキャッシング枠が不要だと伝えると、途中から取り消してもらうこともできます。これは大抵のカードで電話1本だけで行うことができます。
尚、一度キャッシング枠を取り消すと、復活させるには改めてその申し込みが必要になり、審査も受けることになるので注意してください。
クレジットカードのキャッシング方法
実際にクレジットカードでキャッシングを行うには、そのカード会社のATMや、提携先のATMから利用金額と暗証番号を入力します。これはカードローンの場合と同じで、特に難しいことは何もありません。
クレジットカードの場合、ATMは借り入れだけの利用になります。ここから返済を行うことはできません。
返済方法と注意点
クレジットカードのキャッシングの返済は、ショッピングで利用した場合と同様に、原則的に銀行口座からの引き落としになります。
しかし、注意点があり、借り入れ時に1回払い、もしくはリボルビング払いのどちらかしか選択することができません。そして、1回払いにした場合でも、ショッピングの場合とは異なり、必ず金利が発生します。
この金利は年利18%(キャッシング枠が100万円以上の場合は15%)で、これは消費者金融の金利と同水準です。1回払いの金利は借り入れを行った日から引き落とし日までの日割計算になります。締め日までではありません。
また、提携先のATMを利用すると、その利用手数料が金利とは別に掛かります。これは1万円以下の利用では108円、1万円を超えると216円で、これと金利を合わせた分が請求されます。
リボルビング払いにした場合の返済はショッピングの場合と同様になりますが、ショッピングでの金利はカード会社によっても上下しますが、約15%になっているのに対して、キャッシングでは上記のように18%になります。
カードローンのキャッシング
カードローンを利用するには、それを提供している会社に申し込みを行う必要があり、専用のキャッシング用のカードの発行を受けます。
インターネットから申し込めるカードローンでは、このカードの発行がなく、指定した銀行口座への振り込みで借り入れを行う場合もあります。この場合、厳密にはカードローンとは呼びませんが、便宜上、これもカードローンの一種だという扱いとします。
利用できる金額は限度額制で、これは申し込み時に希望した金額を参考にカードローン会社が決定します。
キャッシング専用の契約なので、クレジットカードのキャッシングより高額な限度額になることが多く、キャッシングだけに利用する場合はこちらの方がおすすめです。
カードローンのキャッシング方法
発行されたキャッシング用のカードはそのカードローン会社のATM、または提携先のATMで利用することができます。ここでは利用金額と暗証番号を入力するだけで現金を引き出すことができます。
カードローンの種類によっては、このATMから返済を行える場合があります。大手の消費者金融ではどこでもそれが可能で、ここがクレジットカードのキャッシングとは大きく違う点です。
返済方法と注意点
返済は上記のようにATMから行う方法と、指定した銀行口座からの引き落とし、またはカードローン会社の口座への振り込み、もしくは直接カードローン会社の店頭まで行く方法があります。
カードローンは原則的に毎月1回(もしくはそれに近い周期で)必ず返済を行う約定返済になるので、口座からの引き落とし以外の方法を選択した場合は返済日を忘れないように気を付けてください。
金利は100万円以下の場合は年利18%、100万円以上になると15%が最高で、限度額が上がるに連れて序々に下がっていく傾向になっています。
例えば限度額が100万円の場合は15%、200万円になると12%になるといった具合です。これはカードローン会社によって違うので、利用の前に確認が必要です。
それぞれのいい点があります
この2つにはこのような違いがあります。キャッシングだけに利用するならカードローンの方が限度額も高くなることが多く、返済方法も選ぶことができるので、こちらの方をおすすめします。
ただ、クレジットカードのキャッシングは手持ちのクレジットカードでそのまま行えるという利点があります。改めて申し込みを行う必要もなく利用することができるの、ちょっとしたキャッシングにはとても便利です。
また、クレジットカードは18歳以上から作ることができますが、キャッシング枠は20歳以上でないと付いてきません。そして、カードローンはどの会社でも20歳が最低の利用可能年齢です。未成年は例え保護者の同意がある場合でも、キャッシング行為を行うことはできません。キャッシングは20歳になってから利用してください。